ベーシックインカム㊻_ボード理論Ⅰ②生産が増える余地がない場合_2022/10/15

2022/10/15/Sat

 

いつも読んでいただきありがとうございます。

今年もベーシックインカム学会の年次総会が開かれるようですね。

オンラインでも視聴できるのがありがたい。

興味ある方は是非調べてみて下さいね。私は心身、モチベーションがあいかわらず振るわないので今年は見ないと思いますが、大変興味深い講演がラインナップされています。2020年、2021年はオンラインで視聴しました。

 

さて、前回のボード手法の考察のつづきです。

ボード手法とは、経済のボードゲームのようなものを想定して、その経済を為政者サイドから動かして、考察してみようというゲーム、手法でしたね。

 

生産が増える余地がある場合の考察は前回しました。その場合は、お金を増やせば経済は豊かになります。インフレのリスクは少ないです。

 

しかし、最近日々生活している中で、どこもここも混んでるというか、人手不足というか、みんな忙しい忙しいと手が回らないと言っていて、生産が増える余地なんてほとんどないんじゃないか?と思うことが多々ありました。

デフレ時代の頃とはだいぶ今は違ってきているのではないか?

これがアベノミクスの効果なのか?

 

というわけで今回は、生産が増える余地がない場合どうしたらいいのか?というお話です。

 

一つ目は分配問題として解決を図るということです。貧富の格差があるから貧しい人がいるわけで、富から増税なりして、みんなで分ければ、今現在、分けるに足るだけの財サービスは存在していると思います。富の偏りをゆるめるという手法です。

分配問題というとロールズ基準などが有名かと思いますが、詳しくは次回のブログ記事に譲ります。

 

二つ目は生産を増やす方法を何とか考えだすということです。

その一つは効率化です。デジタルやAI、アナログを駆使して効率的な仕組みを作り、たくさんの生産を可能にするよう工夫することです(実は私はアナログ人間で、デジタルが万能だとは考えていませんが)。

もう一つは人手を確保することです。人手不足が深刻で手が回らないのだから、手の開いている人材を現場に駆り出すことです。ニート引きこもりなどを雇用することで、彼らの社会参加にもなり幸福感も増すと思います。一人前の仕事は難しくても半人分でも3分の1人分でもいいのです。そういう仕事を用意してあげて、おのおのの能力に応じて働いてもらえばいいのです。

主婦など基本家にいる人でも、在宅ワーク、隙間時間のお仕事なども増えつつあるので、こういう「少しの仕事」を用意することもひょっとしたら有効かもしれません。

 

そうすることで生産を増やす余地ができれば、お金を増やすことで経済を豊かにすることができます。なので、お金の量を増やす方法の一つとして、貧しい人にもお金がいきわたるように、ベーシックインカム負の所得税によるお金の給付も可能になってきます。

 

 

現実的には今述べた全ての方法をミックスして、全て同時に行っていくのがベターだと思います。分配問題改善も、生産性向上も。

 

天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず、と福沢諭吉は言ったそうです。

自分さえよければ、他の人は飢え死にでもホームレスでも勝手にしろ、自己責任だ、と本気で思う人はいるのでしょうか。

そういう意味では、分配問題のロールズ基準で有名な「最低の人が最も豊かに(最もましな状態に)なるように分配するのが正義」という考え方は非常に大事になってくるかもしれません。分配問題については次回のブログ記事で書きます。

 

またボードを動かして、何か思いつくことがあれば今後もブログ記事に書くつもりですが、後の考察は私だけでなく読者諸氏にも委ねたいと思います。

みんなで幸せになれる世界を夢見ましょう。