ベーシックインカム㉖_新たな政府通貨発行のために②_2021/01/30

いつも読んでいただきありがとうございます。

 

ベーシックインカムのために、新たな政府通貨を発行するにはどうすればよいか、前々回のブログで考えました。

今回はそれを貨幣(硬貨)で行う場合に必要な法律改正はどのような流れかを考えます。

 

前々回の結論

●貨幣(硬貨)においては、金額の種類を新たに設けるには、法律そのものを改正する必要があるだろう。

日本銀行券(紙幣)においては、金額の種類を新たに設けるには、政令で定めるだけでできるだろう。つまり内閣だけでできる。

●以上から考えると、政府通貨でベーシックインカムの費用を捻出するために、例えば100兆円の政府通貨をつくるならば、貨幣(硬貨)よりは日本銀行券(紙幣)の方が話が早いかもしれない。

 

 

では、今回のテーマ法律の改正について流れを確認します。

 

法律の制定も、法律の改正も同じように考えます。

大きく分けて内閣がつくるか、議員がつくるかです。

 

1.内閣が法案をつくる「内閣提出法案(閣法)」

日本の法律は大半がこちらでつくられる。流れは以下の通り。

 ①各省庁で原案をつくる(官僚がメイン)

 ②内閣法制局による予備審議

 ③内閣官房を通じて閣議決定されることで国会に提出

 

2.国会議員が法案をつくる「議員立法案」

議員立法は、衆議院では20名以上、参議院では10名以上の賛成がないと提案することができない。また、予算を伴う場合はそれぞれ50名、20名以上の賛成が必要(国会法56条)。

 

3.法律成立までの流れ

衆議院参議院のそれぞれに提出された法案について審議していきます。

衆議院に提出された後の流れは下記の4ステップです。

  ①衆議院の委員会で話し合い・採決

  ②衆議院の本会議で採決

  ③参議院の委員会で話し合い・採決

  ④参議院の本会議で採決

 

4.今回の結論

 内閣提出法案については、当初官僚が作っていくので我々一般国民からの働きかけは難しいかと思われる。

 議員立法については、我々一般国民が国会議員に働きかけることが可能かもしれない。しかし、一定数の議員が賛成しないと提案できないので、小政党では難しいところもある。

 我々一般国民は、世論の働きかけや、国会議員へお願いすることで法律改正などを求めていくことが大事だろうと思います。

  ベーシックインカムのために新たな政府通貨発行を求めていきましょう。

 

 次回は、日本銀行券(紙幣)で行う場合に必要な「政令の制定」について考えてみたいです。

 

 

参考、引用文献:Pinka【3分で理解する】法律が出来るまでのプロセスをおさらいする