貨幣の裏付け、貨幣制度、仮想通貨 ベーシックインカム
ベーシックインカム R2.5.23(土)
●貨幣の裏付けとは
明治時代 日本銀行兌換券(だかんけん)(=金属との引換券)
↓
不換紙幣(ふかんしへい)(=みんながそれをマネーと信じていることが前提)
=信用貨幣 これを支える3つの仕掛け(裏付け)
1. 発行者の健全性(倒産することがない者=中央銀行が発行)(紙切れと疑われないことが大事)
2. 価値の安定(節度ある発行のためには、支出主体である政府ではなく、中央銀行で発行)
3. 強制通用力(法律で「これは貨幣だ」という「共通の信念」を補強)(日本銀行法で、日銀が発行するおさつは無制限に通用すると銘記している)
参考文献:日銀ホームページ
●金本位制
金(gold)を通貨価値の基準とし、自国通貨と金を一定比率で交換すると国が約束
=兌換券(だかんけん)
いつでも交換に応じられるよう、通貨発行量と同額の金(gold)を中央銀行に保管
1816年 イギリスがスタートした(その後、各国に広がる)
↓ 経済発展し、物の供給能力が上がり、各国が準備できる金(gold)の量では、必要な通貨量を確保できなくなっていく
1934年 アメリカ 金1オンス=35ドル 金ドル本位制(IMF体制、ブレトンウッズ体制)(固定為替相場制)
貨幣の価値を金(gold)ではなく、アメリカドルではかる。アメリカドルは金(gold)と交換できる
↓ それでも、経済発展が続き、物の供給能力が高くなると、金(gold)の量は
足りなくなる
1971年 ニクソンショック 金とドルの兌換(だかん)停止(変動為替相場制へ)
↓
1978年 金ドル本位制の終焉
↓
管理通貨制度へ
参考文献:ウィキペディア
●管理通貨制度
通貨の発行量を通貨当局が調節することで、
物価の安定
経済成長
雇用の改善
国際収支の安定
などを図る制度。本位制度(金本位制、銀本位制)に対して言う。
通貨当局は金(gold)保有量にかかわらず、通貨供給量を増減できる
↓
通貨の価値が不安定になりやすい
↓
よって通貨当局は、金融政策により貨幣価値の安定を図る。
第二次世界大戦後から、情報革命により、電子記録としての預金通貨を止めどなく増やしている。
参考文献:ウィキペディア
●仮想通貨(2,000種類以上ある)
仮想通貨の取引所に口座を開設して、法定通貨(=円)との交換を行うことで入手できる。売却して、再び法定通貨に戻すこともできる。
仮想通貨への需要と供給で、価格が決まるので、価格の変動が大きい。
兌換性(だかんせい)については、特に金(gold)などに価格がひもづけられているわけではないので、不換紙幣(ふかんしへい)(みんながそれをマネー信じていることが前提)と考えられる。
しかし、法定通貨(=円)との交換がある程度期待できるので、そういう意味では、少しの兌換性(だかんせい)があるとも考えられる(価値が変動しやすいので、正式な兌換性とは言えないが)。
裏付け 1. 発行者の健全性 → 主に発行主体なし
2. 価値の安定 → 仮想通貨自身の信用によってのみ価値が保証されているので、利用者が価値の変動を主導する
3. 法の強制通用力 → なし
※ブロックチェーンという取引記録技術により信用を得ている
参考文献:ウィキペディア